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HPC2018 で Best Paper Award 受賞!
シミュレーション関係の研究が集まる国際合同研究会に参加するためボルチモアに行きました.

ボルチモアはアメリカの首都ワシントンDCから電車で小一時間のところにある古い港町.北米大陸初の鉄道が敷かれたことやアメリカ国歌が誕生した地として有名な都市なのですが,アメリカの危険な都市ランキングで常に上位に入る危険な都市としても有名です.ランキングでは車産業が衰退したデトロイトが1位,ボルチモアは7位です.2016年のFBIが出している統計データによると暴力犯罪が全米平均の4.6倍,窃盗事件が2倍だそうです.

ワシントンダレス国際空港からおよそ1時間.街に着いてから見どころが多そうなインナーハーバーへと向かいます.ところどころにたむろっている人たちがいるのですが,その中の黒人の一人がスタンガンでバチバチと音を鳴らしながら遊んで(?)います.自分の身を守るためなのか,人を脅すためなのかは分かりませんが,夜遅く外出しないなどの注意はした方が良さそうです.

さて,今回参加した会議は Society for Modeling and Simulation International という1952年に世界で最初にできたモデリングとシミュレーションの国際組織が主催する会議で,幾つかの会議が集まるマルチカンファレンス形式です.

そこの高機能計算機(HPC)の研究会に筑波大学の博士課程の学生で産総研のリサーチアシスタントをしている常君と共著で投稿.CNNの畳み込みをGPUで演算を工夫することで高速に行うという内容なのですが,なんと Best Paper Award を受賞しました.これはすごい!です.常君おめでとうございます.発表も常君が行い,研究会は無事に終了.全体的に危なげなく私は気楽な参加でした.

アメリカの食事ですが,全く期待はしていなかったのですが,種類が少ないのはともかくとして味はまぁまぁいけました.特にボルチモアのあるメーリーランドはクラブケーキ(日本でいう所のカニコロッケか)が有名です.アメリカ建国直後からあるという7大公営マーケットの一つというレキシントン市場に食べに行きました.市場での立ち食いですが普通においしい.クラブケーキ以外にも連日,カキフライやホタテ,エビなどのシーフード料理を堪能しました.

このレキシントン市場.庶民の台所という感じで肉屋や魚屋が所狭しとひしめき合っているいるのですが,マーケット周辺は黒人ばかり.危険な目にはあいませんでしたが,それまでの街の雰囲気とは全く違う感じでした.

帰りはワシントンDCで少し寄り道.短い時間の中,ホワイトハウスや連邦議会,スミソニアン博物館などを駆け足で巡りました.右の写真は分かりにくいですが…左上から時計回りにFBI,ホワイトハウス,ワシントン記念塔のオベリスク,連邦議会議事堂です.さすがアメリカの首都という感じで何もかもスケールがでかく,建物の迫力も歩く距離も桁外れでした.

ホテルの近くにはトランプ大統領の経営する立派なホテルが建っており,夜のライトアップは重厚な石材の造りに威厳がありました.目と鼻の先にはホワイトハウスと連邦議会議事堂.今のワシントンDCはトランプの街といえるかもしれません.ワシントンDCはボルチモアとは違い,多くの観光客で賑わい,夜遅くに歩いていても危険な感じは全くありませんでした.

明らかな貧富の格差や人種差別のある中で世界最先端の研究が次々に発表される国,アメリカ,本当に不思議な国です.

そういえば,ボルチモアのホテルからバスで20分くらいのジョンズ・ホプキンズ大学に立ち寄りました.この大学は前の5000円札の新渡戸稲造が留学していた大学です.広大な公園を真ん中にしてその左右の通りに大学の建物が並んでいます.桜が満開で(というよりは散り始めて葉桜になっていましたが)とてもきれいでした.ワシントンDCにもたくさんの桜がありました.まさかこの時期にこんなところで桜が見られるとは思ってもみませんでした.

帰りの空港での常君との会話.常君は日本に帰ったら寿司を食べたいとのこと。私はあまりそんな感じはないなぁと言っていたのですが,飛行機の中の機内誌『翼の王国』を見ていると加賀のすし屋の紹介と美味しそうな握りの写真が.あぁやっぱり食べたくなってきた. (2018/4/20)

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