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大山阿夫利神社の夏祓い
朋が俳句を始めてから旅の楽しみ方が少々変わりました.一つは行き先ですが寺社仏閣が増えました.もともと歴史散策が好きなので寺やら墓やらにはよく行っていたのですが,その頻度が少し増えたように思います.

もう一つは雨が降っても予定通りに行くようになりました.俳句で面白いと思うのは晴れなら晴れの楽しみ方,雨なら雨の楽しみ方があり,同じものを見る場合にでも天候や四季が違うからこそ色々な視点の俳句が作れるようです.

晴れの日にしか出かけないなら,俳句の表現も半分になってしまう訳ですから,天候に関わらず外に出かけるようになりました.元々私は大学生の頃は『天候と体調によって予定を変えるのは嫌だ』とかいって無茶をしていたので,潜在的に俳句の楽しみ方を感じていたのかも知れません(それは多分違う…).

今回の旅の目的地は大山の阿夫利(あふり)神社.神奈川県の伊勢原市にあります.俳句の季語に『大山詣』や『夏祓』があるのですが,それを見に行こうということで前日金曜の夜中に車で目的地に向かいました.天気予報は生憎の大雨.でも,そんなことは気にしません.

夜中に車で東京の中を抜けるのも面白そうなので下道を走ったのですが,前日の泊り込みの仕事に思いのほか時間がかかり,かなり寝不足気味.睡魔に負けて浅草で下道は断念.そこから高速に乗って海老名SAに行き,睡眠をとりました.

車での宿泊は久々.体のあちこちが痛くなりながらも,学生の頃はいつもこんな旅だったなとか思いながら,朝から阿夫利神社を目指しました.

到着した駐車場から下社まではケーブルカーが通っています.夏祓は下社であるのですが,開始まではまだまだ時間があるよう.せっかくなので大山山頂の本社まで登山することにしました.

大山の標高は1252メートル.下社から山頂へは徒歩90分程度の山道です.山頂を見上げるとそこは雲の中.パラつく雨を受けながら,息を切らし山頂を目指しました.この山は古くから山岳信仰の対象とされいて江戸中期の宝暦年間から大山詣でが行われていたようです.

何とか本降りになるまでに,頂上にたどり着き,夏祓いの時間までに下社にもどることができました.ぬかるんだ山道は結構きつく,2〜3日は筋肉痛に悩まされそうな予感.

夏祓いに合わせて人も多くなってきたのですが,それに合わせたように山頂の雲が下社にまで降りてきて,夏祓いと同時に示し合わせたかのように強い雨が降り出しました.江戸時代には阿夫利神社は雨振り神社といわれ,農民からはありがたがられたそうですが,正にその通りになりました.

帰りは冷たくなった体を温泉で温め,横浜ベイブリッジやレインボーブリッジの夜景を楽しみながら家を目指しました. (2007/6/30)

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