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七年に一度の御柱祭へ
寅と申の年に諏訪では御柱祭という祭が行われます. 過去に柱に乗って山から転げ落ちる祭についての映像を見たことはあったのですが, どのような祭か?どこで行われる祭か?などについては全く知りませんでした. それがこの「御柱祭」だったのです. よく知らないのも無理はありません. この祭は寅と申の年,つまり七年目毎に開催されるため,テレビで放送されるのも七年に一度ということになります. (と書いているのを良く見るのですが七年じゃなくて六年に一度じゃないのかなぁ.)

今年は申年.今年を逃すと次は七年後です.それを考えると行かない訳にはいきません. せっかく愛知に住んでいるのだからと思い,御柱祭のために諏訪に行ってきました. 御柱祭というのは,上社での山出しと里曳き.下社での山出しと里曳きの合計4回が約一ヶ月の間に行われるのですが, 最大の見せ場は下社の山出しで行われる「木落し」だということで,それを狙って見に行くことにしました. 山出しで木を運び出し,里曳きで木を諏訪大社に立てるという祭のようです.

最寄り駅の下諏訪から木落し坂まで4キロくらいあり,会場までダラダラと歩くこと一時間と少しです. 木落しの時間が近付くに連れて人も増えてきて,途中で観覧席の切符を持っていない人に対しては入場制限が行われており, 会場近くにさえも入れてくれない状態でした.

遠くから来て引き返すという訳にもいかないので,山の横から裏道というか道なき道を進んで, なんとか会場付近にたどりつきましたが,入場規制をしているだけあってやはり人だらけでした. それに加えて,ちょうど木落し坂の方向には立派な木が数本生えていて,視界を遮っています. 傾斜40度,100メートルの木落し坂を10トン近くある大木に乗って落ちる「木落し」は一日に2〜3度しか行われません(3日間で8回). 行った日の木落しは2回だったので,1回目の木落しが終って人が動いた隙に, 先ほどよりも良い場所を確保して待つこと1時間…2時間…2時間半…. 予定の時間を過ぎても一向に始まる気配がありません.

警備員や消防団の人に聞いてみると予定よりも3時間くらい遅れているとのことでした. これからさらに3時間待つのは…と思い. 二度目の木落しを見ることなく,木の代わりに気を落して松本のホテルに向かいました.

松本では2人で6千円くらいの安いホテルを予約していたので, 食事くらいはいいものを食べようと思い,松本城近くにある本で紹介されている信州郷土料理の店へ行きました. 馬刺,鯉のあらい,岩魚の塩焼き,山菜など信州の郷土料理と地の酒を堪能しました.

次の日も入場制限を行っていましたが,昨日と同じ道無き道を進んで会場にたどり着き, 2度目の木落しは少し良い状態で見ることができました.

それにしても,木落しの時間は正味10秒程度.それを待つ時間が2〜3時間. さらに駅から会場までは歩いて往復で2時間以上と祭を見に行っている人にとっては何とも効率の悪い祭でした. 木落し自体結構高いところから落ちてくるので, 上の方では人は豆粒にしか見えないし…祭の雰囲気は楽しいですが,間違いなくテレビで見た方が迫力があります.

帰りは毒沢温泉の沢乃湯に寄って帰りました. 御柱祭の時は宿泊客が多いので,お風呂だけのお客さんは断っているとのことでしたが, ちょうど人の少ない時間帯だったからか,頼み込んでいれてもらいました. 信玄の隠し湯と伝承されている毒沢温泉は湯も浴槽も流し場も錆色で真っ赤で, 確かに何かに効きそうな感じがしました(アトピーに良いらしい).

帰りは塩尻に予定よりも早く着いたので,予約していたよりも前の電車で帰ろうと思ったのですが, 満席のため電車が取れずに結局3時間くらい時間を潰す羽目に. せっかくだから蕎麦でも食べようと駅に近い遺跡そばとかいうところに行ったのですが…高い. 蕎麦一人前1600円くらいしました. 馬刺の方がうんと安かったので,ざると馬刺を一人前ずつ頼んだのですが, 出てくる,出てくる.注文もしていないのに食前酒からスープから漬物,ざるも二枚出て来るし,挙げ句の果てはデザートまで. 頼んでいないけど,大丈夫かな?と思いながらも全部食べたのですが, 頼んだ分の金額しか請求されていないのでサービスなんでしょう.ちょっとびっくりしました.

そして駅でボ〜ッと電車を待つこと2時間余り.しなのの最終電車に乗って名古屋方面に向かいました. 次の御柱祭は七年後.次は…もういいや. (2004/4/10〜11)

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